池波正太郎が愛した和菓子を今に伝える菓子舗「蛸松月」(たこしょうげつ)

浅草で生まれた大作家で、食通で有名な池波正太郎が愛した店が、国際通りにある。
『散歩のとき何か食べたくなって』(新潮文庫)で和菓子店「蛸松月」について、池波はこう書いている。

「(前略)おもい出したのは、菓子舗[蛸松月]の最中である。蛸の絵が皮に浮き出した、この店の最中を、子供のころの私は、どれほどうまがったか・・・。[蛸松月]はいまも(浅草の)広小路の角に健在なのだ。」/( )内注は引用者

「蛸松月」は、江戸安政年間(1854-59)にあんころ餅の行商として創業。やがて、浅草本願寺の門前でだんご屋を構え、明治になり、現在の場所、国際通り田原町近くに「蛸松月」と名を掲げ開店した。

「蛸もなか」や「蛸まん」が看板商品。現在は、5代目店主が店を守る。菓子は、毎日、店主が丹誠込めてひとつずつ手作りしている。

蛸もなかは、白いんげんのつぶしあんがほっくりとした最中に包まれている。豆が煮えにくいので調理が難しい白いんげんを初めて商品化したのがここ。ねっとりとした味が独特だ。

蛸まんのほうは、さらにクセになりそう。白あんに青えんどうの蜜漬をプラスし、2日がかりで作ったものを、しこしことした新食感の皮が包む。そのバランスが初めての感動でした!

国際劇場がビューホテルになり、仁丹塔が無くなった…。浅草・国際通りの風景は移りかわっている。

しかしその中で、この店は、池波が訪れた昭和の雰囲気と味を、ほとんど変えず今に伝えている。

 

<店舗データ>
蛸松月
東京都台東区雷門1-16-7
TEL/03-3844-0181
水曜 休
AM10:00~PM6:00

www.wagashi.or.jp/tokyo_link/shop/1302.htm


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